
夕方、家に帰るころには全身びしょ濡れ。
叱られると分かっているのに、なぜか満足感でいっぱいだった。
楽しかった。ただ、それだけ。
あの頃は、明日のことなんて考えていなかった。
将来の不安も、仕事の悩みもない。
今、同じ雪景色を見ても、
まず交通状況を心配してしまう自分がいる。
大人になるとは、少し寂しいことだ。
でも――
あの子どもの心は、きっとまだ自分の中にある。
こたつに潜り込む。母が出してくれた温かいお茶。
手の感覚が戻ると同時に、一日分の幸せがじんわり広がる。
「また明日も降るかな?」
「そんなに降ったら困るよ」
「でも、ちょっとだけならな」
母も、少し笑っていた。
明るい気持ちになる言葉:
心が真っ白になれば、また始められる。
