
午後の光が少しずつ柔らかさを失い、冬の夕方らしい静けさが家の中に満ちてくる。
その時間帯に、お風呂場の掃除を始める。
今日のうちに洗浄を済ませ、明日の入浴の用意をしておきたい。
年の終わりだからこそ、後回しにせず、きちんと整えておきたいと思った。
床や壁を丁寧に洗いながら、水音に耳を傾ける。
今年一年、何度この場所で疲れを落とし、気持ちを切り替えてきただろう。
仕事のあと、寒い日、心が重かった日。
変わらず迎えてくれたこの場所にも、自然と感謝の気持ちが湧いてくる。
汚れが流れていく様子を見つめながら、心の中に溜まっていたものも、少しずつ手放していく。
今年は思うようにいかないことも多かったが、それでも続けてこられたのは、家があり、日常があり、支えてくれる人がいたからだと、改めて感じる。
来年も完璧である必要はない。
ただ、今日のように一つ一つを丁寧に整え、感謝しながら進んでいけたらいい。
その積み重ねが、きっと穏やかな一年を作っていくのだと思う。
明るい気持ちになる言葉:
「感謝を込めて整えた時間は、次の年を迎える準備になる」

