今日の出来事などを

ストーブの前の小さな時間

朝の寒さに身をすくめながら起き出すと、家の中はまだ薄暗く、廊下の板張りの床がひんやりと足裏に伝わってくる。昭和の家は断熱など今ほど整っていなかったが、その分、季節の移ろいを身体全体で感じていたように思う。ストーブに火を入れると、しばらくして...
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冬の朝の静けさに包まれて

昨夜は十一時には布団に入り、障子越しに入る外の冷たい気配を感じながら、ほどなく深い眠りに落ちた。目覚めたのは五時半。目を開けると、部屋の空気がきりりと冷えていて、布団の中の温もりがありがたく感じられた。昨日まで三月のような暖かさが続いていた...
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家族に守られていた一日

夕方、影が長く伸びる頃、今日一日を振り返る。特別な出来事はなかった。それでも、心は不思議と満たされている。朝の寒さ、コーヒーの香り、番茶の記憶、父と母の姿。それらが静かにつながり、一日を形作っていた。子どもの頃、自分はただ生きていた。守られ...
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急須の音、家族の時間

昼に近づき、もう一杯コーヒーを淹れる。苦味を感じながら、急須の蓋が少し鳴る音を思い出す。あの音は、家族がそろっている証だった。母が台所に立ち、父が座り、子どもだった自分が湯呑みを覗き込む。家族全員が同じ空間にいることが、当たり前だった時代。...
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父の沈黙と、陽だまり

外に出ると、空は澄みきった青だった。風がなく、陽の当たる場所だけが、ほんのりと温かい。こういう日は、父のことを思い出す。多くを語らない人だったが、休日には黙って外に立ち、空を見上げていた姿が記憶に残っている。父は、あまり感情を表に出さなかっ...
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朝の冷えと、母の背中

朝の冷え込みで目が覚めた。布団の中に残る体温と、部屋の冷たい空気の境目がはっきりしていて、冬の朝だと身体が先に理解する。床に足を下ろした瞬間の冷たさに、思わず肩をすくめた。昔も、こんな朝があった。ストーブをつける前の家の中は、今よりずっと寒...
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何気ない一日が宝物になる

一日の終わりが近づくにつれ、外の空気はさらに冷たさを増してきた。それでも、今日という土曜日には、不思議な満足感がある。特別な出来事は何もなかったはずなのに、心は穏やかで、満たされている。少年時代の故郷の風景は、時間が経つにつれて少しずつ輪郭...
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鍋の温もりと家族の気配

朝から晴れ渡った空を見上げていると、冬の冷たさの中にも、確かな優しさを感じる。今日は特別な予定もなく、ただ時間が静かに流れていく土曜日だ。こういう日は、心が自然と内側へと向かい、昔の情景を一つひとつ辿りたくなる。豆腐屋のラッパの音を合図に、...