
耳が痛いほど寒い。それでも帰りたくなかった。
夕焼けに染まる雪原が、まるで宝石のように輝いていた。
この時間が永遠に続けばいいのに。
子どもながら、終わることの寂しさを少しだけ感じていた。
だからこそ、一瞬一瞬を全力で過ごしていたのかもしれない。
最後の一球を投げる。当たっても外れても関係ない。
雪の上に倒れ込み、空を見上げる。冷たいはずの雪が、背中に優しく感じられた。
「そろそろ帰るか」
「母ちゃんに怒られるぞ」
「明日もやるぞ!」
「当たり前だろ!」
その「当たり前」が、どれほど幸せだったか。
今は静かな冬を過ごす私だが、心の中では今も雪玉が飛んでいる。
明るい気持ちになる言葉:
寒い日は、思い出がいちばん温かい。
