
朝の雪は、昼前にはほとんど姿を消していた。
道路は濡れ、白かった記憶だけが心に残る。
雪解けの道を見ていると、今年一年の出来事もまた、同じように形を変えながら心に残っているのだと感じた。
昭和の頃、冬の雪はすぐに消えるどころか、一晩で背丈ほども積もるのが当たり前だった。
そして、雪遊びをした記憶や、長靴の中に入った冷たさは、今でも鮮明だ。
今年もまた、つらかった出来事は時間とともに薄れていくが、そこから学んだ感覚や強さは残っている。
特に、踏ん張らなければならなかった時期を思うと、自分でもよく乗り越えたと思う。
誰かに褒められることはなくても、自分自身が知っている。
逃げずに向き合った日々があったことを。
雪が溶けていくように、重たい感情も少しずつ流れていく。
そう信じられるようになったのは、この一年の大きな収穫だ。
昭和の記憶とともに、今日の景色を胸に刻んだ。
明るい気持ちになる言葉:
消えていく跡にも、確かに意味は残る。

