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茶の間に流れる雪の便り

茶の間に流れる雪の便り
朝食のあと、自然とテレビの前に家族が集まった。
ブラウン管の奥から流れてくるニュースは、東北や北海道の大雪を伝えている。

画面いっぱいに映る雪景色と、アナウンサーの落ち着いた声が、茶の間に静かに広がった。
今のようにチャンネルを頻繁に変えることはなく、決まった時間に決まった番組を見る。

それが当たり前だった。
父は腕を組み、母は湯飲みを手に、私と妹、弟はこたつに潜り込み、同じ画面を見ていた。

子どものころ、テレビは単なる娯楽ではなく、家族を集める磁石のような存在だった。
誰かが「面白い番組が始まるぞ」と声を掛ければ、自然と茶の間に人が集まる。

そこに特別な約束はなく、ただ同じ時間を共有することが大切だったのだと思う。
大雪の映像を見ながら、父が昔の冬の話を始め、母が相槌を打つ。

その横で、妹と弟が無邪気に雪への憧れを語る。
テレビは、会話のきっかけを運んでくる道具でもあった。

情報は少なかったが、その分、一つひとつが重く、心に残った。
茶の間に流れる雪の便りは、遠い土地の出来事でありながら、家族の会話を温める役割だった。

明るい気持ちになる言葉
同じ映像を見つめる時間が、家族をひとつにしていた。

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