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低い気温と、温かな記憶

低い気温と、温かな記憶
気温は朝から上がらず、手を洗う水も冷たかった。
ストーブの前で手を温めながら、ふと昭和の冬の居間を思い出す。
石油ストーブの上でやかんが鳴り、湯気が天井へと昇っていく。

テレビからは演歌やニュースが流れ、家族それぞれが無言でも同じ空間にいる安心感があった。
今年一年、振り返れば「耐える時間」が多かったように思う。
思い通りにならないこと、先の見えない不安、それでも日常は止まらず進んでいく。

その中で、自分なりに折り合いをつけ、受け入れ、乗り越えてきた。
派手な成果ではないが、倒れずに立ち続けてきたこと自体が、静かな達成なのだろう。

昭和の時代は便利ではなかったが、待つ時間があった。寒ければ重ね着をし、暖まるまでじっと耐えた。
その「待つ」という感覚が、今の自分を支えている気がする。
今年、焦らずにいられた場面が増えたのは、きっとその記憶のおかげだ。

外は相変わらず冷たいが、心の中には確かな温度がある。
今日もそれを失わずに過ごせたことを、小さく誇りに思う。

明るい気持ちになる言葉
寒さの中にこそ、人の温もりはよく残る。

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