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冬の昼、澄んだ空気が心を整える

冬の昼、澄んだ空気が心を整える
昼近くになると、朝の張りつめた寒さはそのままに、陽射しだけが少し柔らいだ。
冬の光は低く、室内の奥まで静かに差し込む。

窓辺に立つと、空気が澄みきっているせいか、遠くの景色まで輪郭がはっきりと見えた。
寒さは厳しいが、だからこそ世界が洗われたように感じられる。

温かい飲み物を手にすると、指先から少しずつ体温が戻ってくる。
冬はこうした小さな温もりが、いつも以上にありがたい。

昼の静かな時間は、自然と過去と現在をつなげる思索へと心を向かわせる。
若い頃は、冬の寒ささえも勢いで乗り越えていたが、今は寒さを受け入れ、工夫しながら過ごすようになった。

それは人生そのものにも似ている。
勢いで進む時期から、立ち止まり、整え、味わう時期へ。

文通をしていた頃の自分は、先の見えない不安を抱えながらも、毎日を必死に生きていた。
その時間があったからこそ、今の穏やかな昼の時間を、こうして深く味わえるのだろう。

冬の昼は短く、あっという間に過ぎていく。
しかし、その短さがあるからこそ、一瞬一瞬が大切に思える。

澄んだ空気の中で、今の自分の足元を確かめるような、静かな昼下がりだった。

明るい気持ちになる言葉
澄んだ冬の空気は、心の輪郭も整えてくれる。

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