
北海道の夏は短い。けれど、子どもにとっては無限に広がる季節だった。
昭和36年。私は小学生。
生まれ育った北海道の町の近くには、大きな川がゆったりと流れていた。
雪解け水を集めたその川は、夏でもひんやりとしていて、足を入れると「ひゃっ」と声が出た。
夏休みになると、朝から友だちと川へ向かった。
「今日も作るか!」
誰かが言うと、みんな無言でうなずく。
大きな石を何個も運び、川の流れをせき止める。
子どもの腕では重たい石も、みんなで力を合わせれば動いた。
汗だくになりながら石を積み、水がゆっくりと溜まっていくのを見るのは、まるで自分たちがダムを建設しているような誇らしさがあった。
完成した「ぼくらのプール」は、形も深さも毎回違った。
水は透き通り、川底の丸い石がゆらゆら揺れて見える。
空はどこまでも青く、白い雲が流れていた。
私はその中で何度も潜った。水の中は静かで、別の世界のようだった。
耳の奥で自分の鼓動が響き、光が揺れ、時間がゆっくりになる。
あの頃、何も持っていなかったはずなのに、すべてを持っていた気がする。
自然と友だちと、まっすぐな心。
今振り返ると、あの川は単なる遊び場ではなかった。
仲間と力を合わせる喜びを教えてくれた場所だったのだ。
明るい気持ちになる言葉:
思い出を振り返るだけで、いつでも元気になれる。

