
掃除のあとの教室は、いつもより少し静かで、でもどこか満ち足りた空気が流れていた。
ほうきを片付けたあと、窓際に集まって外を眺めながら、他愛のない話をした時間を思い出す。
好きなテレビ番組の話、給食の話、週末の予定の話。
内容はとても小さなことなのに、その時間はやけに楽しかった。
誰かがくだらないことを言って、みんなが一斉に笑う。
あの笑い声は、教室の天井に跳ね返って、廊下まで響いていた気がする。
笑う理由なんて大したことじゃなかった。
ただ、同じ場所にいて、同じ時間を過ごしていることがうれしかったのだと思う。
大人になった今、あんなふうに心の底から無邪気に笑うことは減ったかもしれない。
でも、あの頃にたくさん笑った記憶は、確かに今の私を支えている。
疲れた日でも、「あんな日があった」と思い出すだけで、少しだけ心が軽くなる。
楽しい時間は、目には見えないけれど、ちゃんと心の中に貯金されていくのだろう。
そしてその貯金は、つらいときにそっと引き出せる、優しい財産なのだと思う。
明るい気持ちになる言葉:
楽しい時間は、心の貯金になる

