
今朝も六時に目が覚めた。
冬の朝特有の、空気が少し張りつめたような静けさの中で、身体を起こす。
今日は今年最初の可燃ごみの収集日だ。
ゴミ袋は思いのほか重く、両手でしっかり持たないと不安定になるくらいの重さ。
その重さを、今の自分の身体の感覚で確かめるように、ゆっくりと玄関を出た。
往復十二分。
リハビリのつもりで歩く道のりは、決して短くはないが、途中で立ち止まらずに行って戻れたことに、心の中で小さく丸をつける。
去年の今頃を思えば、この「普通の動作」がどれほど遠く感じられたことか。
痛みや不安で一歩を踏み出すのに勇気が要った日々を思い出し、今年はこうして朝の役割を果たせている自分に、静かに感謝する。
外に出た時は風を感じなかったが、七時を過ぎた頃から北風が急に強まり始めた。
妻は洗濯物を外に出すのを諦め、室内干しに切り替えている。
その様子を見て、無理をしない判断が自然にできるようになったことも、積み重ねてきた時間の賜物だと感じる。
去年は「せっかく晴れているから」と無理をして、結局洗い直すこともあった。
小さな失敗を繰り返しながら、暮らし方も少しずつ柔らかくなってきた。
朝食を食べながらテレビをつけるが、どの局も似たようなニュースと構成で、正直あまり心が動かない。
それでも画面を眺めていると、昭和の頃、我が家に初めてテレビが来た日の記憶がふと蘇る。
あの日は学校から走って帰った。
テレビの前に家族が集まり、映るものすべてが新鮮で、未来そのもののように感じられた。
一年を振り返ると、派手な出来事は少なかったが、こうして過去を懐かしみ、今を確かめられる心の余裕が戻ってきたことが、何よりの収穫だと思う。
重たいゴミ袋を運べた朝は、新しい年がちゃんと始まっている証でもあった。
明るい気持ちになる言葉:
今日も歩けた。それだけで、もう十分な一歩。

