
給食を教室に運び終えると、次は配膳の時間。
机を前に出し、配膳台を作る。
教室は一気に給食の匂いで満たされる。
その瞬間、クラスの空気が一番明るくなる。
「腹減ったー!」
そんな声があちこちから聞こえてくる。
給食当番としては、少し誇らしい瞬間でもあった。
給食を配るのは簡単そうに見えて、実はかなり気を使う。
量を均等にしなければいけない。
早く配らなければいけない。こぼしてはいけない。
しかもクラスメイトはよく見ている。
「多い!」
「少ない!」
すぐに言われる。だから配る側は、真剣だった。
お玉を持ち、慎重にシチューをすくう。
「はい、次」
パン係、牛乳係、食器係。
給食当番はそれぞれ役割が決まっていた。
牛乳瓶を机に並べる。パンを配る。
そして最後に自分の席へ戻る。
その時には、すでにみんな食べる準備ができている。
「今日のシチュー多めにしてくれよ!」
友達が冗談で言う。
「ダメ、平等!」
そう言いながら笑う。
すると別の友達が言う。
「お前、先生より厳しいな」
教室が笑いに包まれた。
明るい気持ちになる言葉:
みんなの笑顔を作る仕事は、どんな小さな役目でも誇らしい。

