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北風と洗濯物と、静かな選択

北風と洗濯物と、静かな選択
朝の冷え込みが一段と増し、北風が容赦なく吹き始めた。
窓越しに揺れる木々を見ながら、妻は洗濯物を外に出さない決断をする。
その動きには迷いがなく、経験に裏打ちされた落ち着きがある。

去年一年、体調や天候に振り回されながらも、こうした「引く判断」を身につけてきたことを思うと、暮らしは確実に成熟していると感じる。

朝食の時間は穏やかだ。
会話は多くなくても、同じ空間で同じ時間を共有していること自体が、心を安定させてくれる。
体調が不安定だった頃は、朝のこの時間すら緊張を伴っていた。

今日はどうだろうか、無事に一日を過ごせるだろうか。
そんな問いが頭から離れなかった日々を思えば、今は随分と肩の力が抜けた。

テレビから流れるニュースは、どこか上滑りしているように感じられる。
事件や話題は多いのに、心に残るものが少ない。
それでも、画面を通して過去の自分と繋がる瞬間があるのは不思議なものだ。

昭和の時代、テレビは家族の中心にあり、情報だけでなく夢や冒険を運んできた。
「隠密剣士」や「月光仮面」を観る時間は、日常から少しだけ離れる扉だった。

一年を振り返ると、体調の波に翻弄されながらも、大きく崩れることなくここまで来られた。
それは決して自分一人の力ではなく、妻の気配りや、日々の小さな選択の積み重ねがあったからだ。

北風に逆らわず、洗濯物を室内に入れるように、人生も時には風向きを読むことが必要だと、静かに教えられた一年だった。

明るい気持ちになる言葉
無理をしないことも、前に進む力になる。

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