
給食のコッペパンは、時々少しだけ残してしまうことがあった。
でも捨てるのは、なんだかもったいない気がした。
家の近くには、よく会う犬がいた。
大きくておとなしい犬で、私のことを覚えているようだった。
残ったパンをポケットに入れて持ち帰る。
家の近くの道で、その犬に会うと少しだけパンをちぎってあげる。
犬は嬉しそうに尻尾を振りながら食べていた。
その姿を見ると、こちらまで嬉しくなる。
「ほら、今日はコッペパンだぞ」
犬に話しかけながらパンを渡す。
今思えば、子どもと犬の小さな秘密だったのかもしれない。
明るい気持ちになる言葉:
思い出は、少しやんちゃなくらいがちょうどいい。
