
木造校舎は冬になると冷え込んだ。廊下はギシギシと音を立てる。
ストーブの周りに集まり、手をかざした。
石炭の匂いが教室に漂っていた。
放課後の教室は、どこか特別だった。
夕日が差し込み、机の影が長く伸びる。
「また明日な」
その何気ない一言が、こんなにも尊いとは、当時は思わなかった。
転校する友達を見送った日。涙をこらえながら手を振った。
別れがあることを、あの時初めて知った気がする。
木造校舎は、もう残っていない。
でも、あの足音や笑い声は、今も心の中にある。
建物は消えても、思い出は消えない。
それを教えてくれたのが、あの校舎だった。
明るい気持ちになる言葉:
「今日という日は、二度と戻らない宝物」

