
掃除当番の中でも、いちばん賑やかだったのは雑巾がけの時間でした。
水道は廊下の端にあり、冬は水が氷のように冷たく、指先がすぐ真っ赤になりました。
それでも私たちは、その冷たささえ遊びにしていました。
「誰がいちばん強くしぼれるか競争だ!」と始まったのは、今思えばくだらない遊びです。
でも、ぎゅうぎゅうと力を込めて雑巾をしぼると、水が勢いよく跳ねて、みんなのズボンやスカートにかかりました。
女子に怒られて逃げ回る男子、その様子を見て笑い転げる私。
先生に見つからないように声を押し殺しながらも、肩は震えていました。
冷たい水でかじかんだ手を、ストーブの前で順番に温める時間も好きでした。
手のひらをかざし、じんわりと血が戻ってくる感覚が、生きているなあと子ども心に思った。
誰かが持ってきたみかんを分け合って食べたこともありました。
甘酸っぱい味と、ストーブの匂い、友達の笑顔が、今もひとつの情景として浮かびます。
ただの掃除当番なのに、どうしてあんなに楽しかったのか。
不思議ですが、きっと一緒にいる友だちがよかったのですね。
寒い冬の廊下に響いた笑い声は、今でも私の心をあたためてくれます。
明るい気持ちになる言葉:
笑い声は、寒さを忘れさせる

