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雪と朝刊のぬくもり

雪と朝刊のぬくもり
今朝は目が覚めた瞬間、障子越しの光がやわらかく部屋を包んでいた。
冬の朝にしては珍しく、陽射しが穏やかで、布団の中で深呼吸をしただけで心まで少し軽くなる。

けれど、生まれ故郷北海道の家は少し奥にあった。
冬の季節は外へ出れば一面の雪景色で、現実の冷たさがすぐに頬を刺す。

小学生の高学年になった頃から、叔父の仕事の手伝いで朝の新聞配達をしていた。
まだ薄暗い道を長靴で踏みしめると、雪が「ぎゅっ」と鳴る。

行くときは「コロ」も付いてきてあの音はいまも耳の奥に残っている。

配り終えて戻るころには「コロ」は飽きてくるのか途中で家に帰るが、私の吐く息が白く濃くなり、指先の感覚はほとんどない。

それでも家の前に着くと、家のまで私の帰りを雪の上で寝そべりながら待っていた。
のんきで可愛いと思いながら、次は雪かきが待っている。

木の柄のスコップは冷たく、手袋越しでもじんじんと冷えた。

それでも不思議なもので、身体を動かしているうちにだんだんと汗ばみ、寒さよりも「やりきろう」という気持ちが勝ってくる。

縁側のガラス戸越しに見える母の姿が、湯気の立つやかんを火鉢の上に乗せているのが見えたとき、胸の奥がふっと温かくなった。

寒い朝でも、帰る場所があるというだけで、こんなにも心は救われるのだと思う。

明るい気持ちになる言葉
寒さの中にも、ちゃんと温もりはある

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