
昼近くになると、外の空気は朝よりもわずかに和らいだように感じられた。
日差しは弱いが、冬なりの明るさがあり、静かな昼下がりが広がっている。
昼食を済ませたあと、少しゆっくりとした時間が流れ、時計の針の進み方さえ穏やかに感じられた。
街ではきっと、買い物袋を提げた人や、忙しそうに行き交う車が多いのだろう。
そう思うと、こうして家の中で静かに過ごせる時間が、いっそう貴重に思える。
人それぞれに過ごし方があり、賑やかな時間を楽しむ人もいれば、静かな時間に安らぎを見出す人もいる。そのどちらも間違いではなく、自分に合った形で一日を過ごせばいいのだと、今は自然に思える。
昼のひととき、今年一年の出来事を思い返してみた。
大きな変化はなかったが、日々の中で感じた小さな気づきや、考え方の変化が確かにあった。
若いころのように勢いで進むことは少なくなったが、その分、一つひとつを噛みしめるように生きている気がする。
カレンダーを見ると、残された日付はほんのわずかだ。
焦る気持ちがまったくないわけではないが、今は「無事にここまで来た」という思いのほうが強い。昼の静かな時間が、その気持ちをそっと後押ししてくれた。
明るい気持ちになる言葉:
穏やかな昼の時間は、一年分の疲れを静かにほどいてくれる。

