
朝、布団の中で目を覚ました瞬間から、いつもと違う気配を感じていた。
外はしんと静まり返り、車の走る音も、人の気配もない。その理由を確かめるようにカーテンを開けると、視界に飛び込んできたのは、白く染まった世界だった。
停めてある車は雪をすっぽりとかぶり、夜のあいだに積もった雪が、すべての輪郭をやわらかく包み込んでいる。
朝には雪は止み、空は冬らしい澄んだ青さを取り戻していたが、冷え込みは一層厳しい。吐く息が白く、暖房のスイッチを入れた瞬間にほっと肩の力が抜ける。
冬の朝は、こうして「寒さ」と「ぬくもり」の対比を何度も体に教えてくれる。
朝食をとりながら、NHKの土曜ドラマ「ひとりでしにたい」を全6話続けて観た。
外の白さと室内の暖色の光、その対照的な空間の中で、物語の言葉がより深く胸に落ちてくる。
「人と比べない」という綾瀬はるかさんの一言は、凍った地面に差し込む冬の陽射しのように、静かでありながら確かな温度を持っていた。
昨年一年を振り返ると、寒い季節に心が縮こまるような時間も多かった。
他人の進み方と自分を比べ、焦りや不安を抱えた日も少なくない。
それでも、冬を越すように、一日一日をやり過ごし、春を待つように耐えてきた。
その歩みがあったからこそ、今こうして静かな正月の朝に、自分を肯定する気持ちが芽生えているのだと思う。
明るい気持ちになる言葉:
静かな冬は、心の声をいちばん澄ませてくれる

