
遊び終わりの合図が鳴るころには、手袋も靴下もびっしょりで、体はすっかり冷え切っていた。
それでも不思議と足取りは軽かった。
空地に残る無数の足跡や崩れた雪の壁が、今日一日の激しい戦いを物語っていた。
帰り道、夕暮れの空は淡い橙色に染まり、雪に反射して辺りをやわらかく照らしていた。
妹と弟は、今日誰に何回当てたかを競い合いながら歩いている。
私はその少し後ろを歩きながら、皆の背中を眺めていた。
笑い声が白い息とともに空へ溶けていく。
家に着くと、母が「まあ、びしょ濡れじゃないの」と苦笑しながらタオルを差し出してくれた。
家の中に入った瞬間、凍えていた足先が温まり、今日の出来事が一気に胸によみがえった。
楽しかったこと、転んだこと、助けてもらったこと。
そのすべてが混ざり合い、心の中に小さな誇りのようなものが芽生えていた。
思いきり遊び、思いきり笑い、思いきり寒さを感じた一日。
あの日の私は、きっと世界が今よりずっと広く、毎日が冒険だったのだと思う。
そんな記憶があるからこそ、今でも冬の匂いを感じると、胸の奥にあたたかな灯りがともる。
明るい気持ちになる言葉:
今日の楽しかった気持ちは、明日を元気にしてくれる

