
町の記憶をたどると、町内会で見かけた大人たちの姿が浮かぶ。
忙しいはずなのに、時間を割いて行事を支え、子どもたちに目を向けていた人たち。
気負いのないその背中は、風景の一部のように馴染んでいた。
あの頃は、それが当たり前だと思っていた。でも今なら分かる。
人と関わることは、決して簡単ではない。
それでも町内会の人たちは、距離を取りすぎず、踏み込みすぎず、ちょうどいいところで関わってくれていた。
その姿勢が、知らず知らずのうちに自分の中に残っている。
私の根底にある「見守る」という接し方は、あの町内会が教えてくれた、言葉にならない優しさの形だと思う。
町内会という言葉は、今では少し古く聞こえるかもしれない。
それでも、あの頃の記憶は色あせない。
特別なものは何もないけれど、人の優しさだけは、あふれるほどに満ちている町だった。
明るい気持ちになる言葉:
「これまで」があるから、「これから」を積み上げられる。
