
線路わきの笹、母の手、妹の笑顔、弟の無邪気な声。
どれも鮮明に浮かぶ。
あの頃、我が家は裕福ではなかった。けれど、足りないと感じたことはない。
笹の葉一枚で、団子がごちそうに変わる。母の工夫は魔法のようだった。
私は団子をほおばりながら、ただ「うまい」と思っていた。
今は違う。あの時間こそが宝物だったと分かる。
汽車の警笛の音、草の匂い、蒸し器の湯気。
どれも私の中で生き続けている。
もしあの時に戻れたら、母に言いたい。「ありがとう」と。
昭和のおやつは、甘いだけではない。家族のぬくもりそのものだったのだ。
明るい気持ちになる言葉:
家族と紡いだ物語は、一生使いきれない心の宝物になる。
