
給食で一番テンションが上がる日。それは間違いなく
揚げパンの日。
朝の時点で噂が広がる。「今日、揚げパンらしいぞ」
その一言でクラスの空気が変わる。
普通のコッペパンの日は、
正直言うと少しだけ残念な気持ちになる。
でも揚げパンの日は違う。
油で揚げられたコッペパンに砂糖がたっぷり。
これはもうデザート級のパンだった。
子どもに人気が出ないわけがない。
配膳係がパンの箱を持ってくる。
その瞬間、教室から声が出る。
「揚げパンだ!」
パンを持つと袋の中に砂糖がいっぱい残っている。
私はその袋を開いて最後に指で砂糖を集めて食べた。
これがまた美味しい。
「砂糖残ってるぞ!」
「ほんとだ!」
「ちょっとちょうだい!」
そんなやり取りが教室のあちこちで起きていた。
今の学校でも揚げパンはあるらしいけど、
昭和の揚げパンは特別なごちそうだった気がする。
明るい気持ちになる言葉:
小さな幸せは、意外とパン一つ分だったりする。
