
給食の時間になると、子どもながらに「今日は何かな」と少しワクワクしていました。
でも、あるメニューの日だけは違います。
トレーの上に乗ったその料理を見た瞬間、胸の奥がスーッと重くなるんです。
それは、レバー料理。
独特のにおい。
見た目の色。口の中に残る、あのクセの強い味。
子どもの私には、どうしても受け入れられない味でした。
給食の時間が、ほんの少しだけ長く感じたのを覚えています。
今思えば、先生たちはきっと
「栄養があるから食べてほしい」そんな思いだったのでしょう。
レバーには鉄分が多い。貧血予防にも良い。
大人になった今なら分かります。
でも、当時の小学生の私にとっては
「栄養」よりも「味」がすべてでした。
「なんで給食にこれを出すんだろう…」
そんなことを心の中で思っていました。
とはいえ、昭和の給食は残すのが難しい時代でした。
給食を残すと「全部食べましょう」
と言われることも多く、机の上で静かにレバーと向き合う時間が続きます。
牛乳を一口飲んで、
レバーを少しだけ口に入れて、また牛乳を飲む。
そんな作戦を繰り返しながら、
なんとか食べ終える努力をしていました。
今思うと、あれも一つの子どもなりの戦いだった気がします。
隣の席の友達が小声で言いました。
「これ、苦手なんだよな…」
私は思わずうなずきます。
「分かる。においがね…」
すると別の友達が言いました。
「俺は好きだよ。栄養あるらしいよ」
その言葉に「すごいなぁ…」
とちょっと尊敬したのを覚えています。
同じ給食でも、感じ方は人それぞれなんですよね。
明るい気持ちになる言葉:
嫌いな思い出も、時間がたつと笑える思い出になる。

