
あの教室には、たくさんの思い出が詰まっていました。
授業の失敗も、友達とのけんかも、そして放課後の掃除当番の時間も、全部が混ざり合って、今の私の宝物になっています。
ほうきを動かしながら、友達の将来の夢を聞いたこともありました。
大工になりたい子、バスの運転手になりたい子、東京へ行きたいと言っていた子。
あのときはみんな、本気で未来を語っていました。
私は何になりたいか、うまく言えませんでしたが、「この時間がずっと続けばいいのに」と心の中で思っていました。
掃除を終えたあとの教室は、夕陽が差し込んで、机の影が長く伸びていました。
その静かな景色を、私は何度も振り返りました。
まるで心に焼き付けるように。
もしかすると、あの頃の私は、今の自分にこの景色を残そうとしていたのかもしれません。
七十年以上生きてきた今でも、あの放課後の空気を思い出すと、胸の奥があたたかくなります。
友達の笑顔、冷たい水、ほうきの音。どれもが、私の人生を支える大切な記憶です。
あの教室で過ごした時間は、今も私の心の中で、静かに、けれど確かに生き続けています。
明るい気持ちになる言葉:
思い出は、心の中でずっと生きている

