
夕方になると、部屋に差し込む光の色が変わってくる。
白かった陽射しが、少しずつ柔らかな橙色に近づき、壁や家具に影を落とす。
その変化をぼんやりと眺めながら、今日一日を振り返る。
朝のゴミ出しから始まり、大きな出来事はなかったが、それでも「転ばずに歩けた」「体を動かして汗をかけた」という小さな達成感が、心の中に確かに残っている。
以前なら気にも留めなかったことが、今ははっきりとした実感として胸にある。
夕方は体が疲れやすい時間帯でもあるが、今日は無理をせず、ゆっくりと動いたおかげか、強い疲労感はない。
窓の外を見れば、空は少しずつ群青色に変わり、昼と夜の境目を静かに告げている。
こうした移ろいを感じられるのも、心に余裕がある証拠なのかもしれない。
急がなくていい、頑張りすぎなくていい。
そう自分に言い聞かせながら、夕方の時間を静かに受け止めた。
明るい気持ちになる言葉:
今日を振り返れる心があれば、それだけで十分前に進んでいる。
