
掃除が終わる頃には、外はもう薄暗くなりかけていました。
冬の北海道の日暮れは早く、空は群青色に染まり、吐く息は白く長く伸びました。
ランドセルを背負い、長靴で雪を踏みしめながらの帰り道も、掃除当番の日は特別な気持ちがしました。
「今日はピカピカにしたな」
誰かがそう言うと、みんながうなずきました。
自分たちの手で教室をきれいにした、ただそれだけのことなのに、胸の奥に小さな灯りがともるのです。私はその灯りを大事に持ちながら、家路につきました。
空には早くも一番星が光っていました。
白い雪道がその光を受けて、ほんのり青く輝いていたのを覚えています。
静かな世界の中で、長靴のきゅっきゅっという音だけが響きました。
その音を聞きながら、私は「今日もちゃんとやれた」と、自分で自分をほめていました。
大人になってから、誰かに認めてもらえない日もたくさんありました。
それでも、あの頃の帰り道の感覚が、心のどこかで私を支えてくれている気がします。
小さな達成感は、人生を歩く力になるのですね。
明るい気持ちになる言葉:
今日も一日、よくがんばったね

