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今日の出来事などを

今日の出来事などを

霜の朝と背中の教科書

冬の通学路は土の道だった。霜柱が立ち、踏むとしゃりっと音がする。はその道を、牛革のランドセルを背負って歩いた。中に入っているのは教科書と筆入れだけ。それでも肩にかかる重みは十分だったという。新しい牛革は硬く、歩くたびにきゅっときしんだそうだ...
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牛革の黒いランドセル

押し入れの奥から取り出した黒いランドセルは、静かな存在感を放っていた。表面の牛革は長い年月を経て柔らかさを増し、光の当たり方で深い艶を見せる。縁の擦れや細かな傷は、父が歩んだ昭和の時間そのもののように思えた。これは父が子どもの頃、父の祖父が...
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夕暮れの湯気と家族の時間

日が傾くと、雪の世界は急に静かになる。空は群青色に変わり、家々の煙突から細い煙が立ち上る。わが家の台所では、母が大きな鍋で味噌汁を温め、湯気が窓ガラスを曇らせていた。仕事から戻った父は、玄関で長靴の雪を落とし、冷えた手をこすり合わせながら居...
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長靴のまま駆けた校庭

学校へ着くころには、耳の感覚はすっかりなくなっていた。それでも教室の石炭ストーブの匂いを嗅ぐと、ほっと身体がゆるむ。鉄の円筒の上では、給食当番がやかんを置き、湯気が立っていた。あの少し焦げたような石炭の匂いは、冬の学校そのものだった。休み時...
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雪原の王様コロ

雪かきを終えて一息ついていると、黒い影が庭先を転げ回っていた。アラスカ犬の血が混じった雑種のコロだ。真っ白な雪の上に、ぽつんと墨を落としたような黒い体。冷たいはずの雪の上に腹ばいになり、気持ちよさそうに目を細めている。私が「寒くないのか」と...
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雪と朝刊のぬくもり

今朝は目が覚めた瞬間、障子越しの光がやわらかく部屋を包んでいた。冬の朝にしては珍しく、陽射しが穏やかで、布団の中で深呼吸をしただけで心まで少し軽くなる。けれど、生まれ故郷北海道の家は少し奥にあった。冬の季節は外へ出れば一面の雪景色で、現実の...
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夕暮れのこたつ時間

日が傾くのが早い冬の夕方、外の空気は一段と冷たくなる。遊びから帰ると、家の中にはみかんの皮の匂いとこたつのぬくもりが待っていた。昭和のこたつは木枠が重く、布団も分厚かった。電源を入れると、赤いヒーターの光がぼんやりと灯る。足を入れた瞬間、冷...
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霜柱を踏んだ通学路

冬の朝の通学路は、吐く息が白く、道ばたの草は霜で真っ白になっていた。足元をよく見ると、土の上に細い氷の柱がびっしりと立っている。霜柱だ。それを見つけると、わざと遠回りしてでも踏みに行った。ザクッ、ザクッと心地よい音がして、足の裏に冬が伝わっ...