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今日の出来事などを

今日の出来事などを

傾く光の中で、今日を測る

夕方になると、心は自然と振り返りの姿勢に入る。今日の自分はどうだったのか、何ができて、何ができなかったのか。空が次第に色の変化を感じながら、胸の中にも同じように、濃淡のある感情が広がっていった。達成できたことよりも、できなかったことの方が、...
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静けさの奥に潜む声を聴く昼

昼の時間帯は、心が最も曖昧になる。朝の勢いはすでに薄れ、夜の安らぎにはまだ遠い。今日の昼も、そんな宙ぶらりんな感覚の中で迎えた。身体は動いているのに、心はどこか遅れてついてきていないような、不思議な感覚があった。作業を進めながら、ふと「この...
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火傷の跡と、家族の記憶

火傷の跡は、やがて消えた。けれど、そのときの情景は、今も鮮明に残っている。父の少し厳しい声、母の心配そうな顔、弟の小さな手。家族全員が、その一点に集まっていた。父は「暖かいものほど、気をつけなきゃならん」と短く言った。その言葉は、今でも耳に...
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母の台所、昭和の冬

冬の朝の台所は、とにかく寒かった。流しの金属に触れると、指先が一瞬で冷える。それでも母は文句ひとつ言わず、黙々と朝食を作っていた。ガスコンロの火、湯気、鍋の音。そのすべてが、昭和の生活そのものだった。母はよく、「冬はね、家の中をちゃんと暖か...
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薪ストーブの前で並んだ兄弟

薪ストーブの前は、兄弟の定位置だった。学校から帰ると、ランドセルを放り出し、二人してストーブの前に座り込む。六歳下の弟は、まだ言葉もたどたどしく、よく私の真似をしていた。足の投げ出し方まで同じで、今思えば、少し可笑しい光景だった。ストーブの...
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夜明けの明るさと、父の背中

朝六時半。月はすでに姿を消し、街灯も点いていないのに、外ははっきりと明るかった。冬至を越えたころから、朝の光は確実に力を取り戻している。ほんの一時間で風景が変わる季節に入ったのだと、身体が先に理解していた。外に出ると、底冷えのする空気が肌に...
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過去と今をつなぐ、静かな風

南風は昼になっても衰えず、家の周りの木々をざわざわと揺らしていた。その音を聞きながら、ふと「風もまた巡っているのだな」と思った。形を変え、季節を越え、同じ場所に戻ってくる。その在り方は、人の記憶に少し似ている。四国遍路の旅も、終わってしまえ...
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毎日の繰り返しが、心を支える

起きてから仏壇に向かうまでの一連の動作は、もはや体が覚えている。意識しなくても自然に足が運び、手が動く。それでも、決して惰性にはならない。ろうそくに火をつける瞬間だけは、必ず意識を集中させるようにしている。火は扱い方を誤れば危ういものだし、...