みらい

今日の出来事などを

赤いポストの前で立ち止まった朝

今朝、外に出たとき、ふと脳裏に浮かんだのは、あの赤い郵便ポストの姿だった。昭和の町角には、どこへ行っても当たり前のように立っていた丸みを帯びた赤いポスト。冬の冷たい空気の中でも、その赤だけは不思議と温かく見えたものだ。昭和三十五年、はがき一...
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寒さが運ぶ、懐かしい温もり

朝の光が少しずつ差し込み、曇り空の向こうに冬の太陽が姿を見せ始める。その淡い光を眺めながら、時間の流れの不思議さを思う。あの頃は、こんな朝を特別だと思うことはなかった。小学高学年の冬の日々は、ただ遊び、ただ帰り、ただ温まる、その繰り返しだっ...
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雪の土手と笑い声

予報通り冷え込んだ朝の空を見上げながら、ふと雪遊びに夢中だった頃の情景が浮かんだ。川の土手は、冬になると子どもたちの遊び場になる。大人が作った場所ではなく、自分たちの手で雪を踏み固め、滑り台やジャンプ台を作った。スキー板は今のように洗練され...
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ストーブの前の小さな時間

朝の寒さに身をすくめながら起き出すと、家の中はまだ薄暗く、廊下の板張りの床がひんやりと足裏に伝わってくる。昭和の家は断熱など今ほど整っていなかったが、その分、季節の移ろいを身体全体で感じていたように思う。ストーブに火を入れると、しばらくして...
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冬の朝の静けさに包まれて

昨夜は十一時には布団に入り、障子越しに入る外の冷たい気配を感じながら、ほどなく深い眠りに落ちた。目覚めたのは五時半。目を開けると、部屋の空気がきりりと冷えていて、布団の中の温もりがありがたく感じられた。昨日まで三月のような暖かさが続いていた...
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家族に守られていた一日

夕方、影が長く伸びる頃、今日一日を振り返る。特別な出来事はなかった。それでも、心は不思議と満たされている。朝の寒さ、コーヒーの香り、番茶の記憶、父と母の姿。それらが静かにつながり、一日を形作っていた。子どもの頃、自分はただ生きていた。守られ...
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急須の音、家族の時間

昼に近づき、もう一杯コーヒーを淹れる。苦味を感じながら、急須の蓋が少し鳴る音を思い出す。あの音は、家族がそろっている証だった。母が台所に立ち、父が座り、子どもだった自分が湯呑みを覗き込む。家族全員が同じ空間にいることが、当たり前だった時代。...
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父の沈黙と、陽だまり

外に出ると、空は澄みきった青だった。風がなく、陽の当たる場所だけが、ほんのりと温かい。こういう日は、父のことを思い出す。多くを語らない人だったが、休日には黙って外に立ち、空を見上げていた姿が記憶に残っている。父は、あまり感情を表に出さなかっ...