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守る人がいるという、甘い誇り

守る人がいるという、甘い誇り
小学5年生の私は、長男というだけで、どこか偉くなった気がしていた。
線路わきに笹を取りに行く日、私は「みんな、ついてこい」と言わんばかりに先頭を歩いた。

妹は石を蹴りながら、弟は私の後ろをちょこちょことついてくる。
母は少し後ろから見守っていた。電車が近づくと、私は思わず弟の肩を引き寄せた。

自分でも驚くほど自然な動作だった。

笹の葉を取るとき、私は高い場所の葉を選んだ。
妹は「お兄ちゃんすごい」と言った。その一言で胸がいっぱいになった。

家に戻ると、母は団子作りを始める。私は蒸し器の番を任された。
湯気が上がり、ふたの隙間から甘い匂いが漂う。

「まだかな」と弟が聞くたびに、「もう少しだ」と答える自分が、少し大人になった気がした。

団子を食べながら、私は思った。
守る人がいるということは、嬉しいことなんだと。

あの線路道は、ただの道ではなかった。
私にとっては、長男としての第一歩だったのかもしれない。

明るい気持ちになる言葉
頼りにされるって、心に春が来たような温かさだ。

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