
三角ベースの野球場は、完成した瞬間がいちばん輝いていた。
石を置き、位置を決め、全員がうなずいたとき。
「よし、始めるぞ」その一言で、世界が切り替わる。
ソフトボールは少し柔らかくて、思った通りに飛ばない。
でも、その不安定さが楽しかった。
完璧じゃないから、笑いが生まれる。
ミスがあるから、次がある。
あの時間には、時計がなかった。
夕暮れの色が変わることで、終わりを知る。
「そろそろ帰れよ」という声で、現実に戻る。
大人になった今、あの頃のように無心で何かに夢中になる時間は少ない。
でも、思い出すだけで心が少し軽くなる。
あの三角ベースには、勝ち負け以上に大切なものが詰まっていた。
それはたぶん、
「誰かと一緒に過ごす時間の価値」だったのだと思う。
明るい気持ちになる言葉:
「思い出は、いつでも心をあたためてくれる」
