
昼ごろになれば、あの駄菓子屋のガラス戸は開き、子どもたちが次々と中へ入っていくのだろう。ポケットの中で小銭を握りしめながら、少し緊張した顔で。
駄菓子屋は、子どもにとって初めての「自分の世界」だった。
親の手を離れ、自分で選び、自分で払う。
十円玉一枚の重みが、今よりずっと大きく感じられた。
足りるか足りないかを何度も確かめ、買えたときのうれしさ、買えなかったときの悔しさ。
そのどちらも、子どもの心にとって大切な学びだったのだと思う。
今朝思い出したのは、まだ戸を閉じたままの静かな店だった。
でもその奥には、何十年分もの子どもたちの思い出が積み重なっている。
そう思うと、ただの古い店ではなく、時間そのものを抱えた場所のように感じられた。
明るい気持ちになる言葉:
小さな経験が、心を大きく育てます

