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冬の朝の静けさに包まれて

冬の朝の静けさに包まれて
昨夜は十一時には布団に入り、障子越しに入る外の冷たい気配を感じながら、ほどなく深い眠りに落ちた。目覚めたのは五時半。

目を開けると、部屋の空気がきりりと冷えていて、布団の中の温もりがありがたく感じられた。
昨日まで三月のような暖かさが続いていたため、その落差がいっそう冬を意識させる朝だった。

曇っていた空は、時間が経つにつれて雲の切れ間から淡い光を落とし始めている。

昭和の家の朝は、今思えば静けさに満ちていた。
テレビもまだ点けず、ラジオの小さな音だけが台所から聞こえてくる。

アルミのやかんがストーブの上で小さく音を立て、湯気が立ちのぼる様子を、ぼんやりと眺めていた記憶がある。

小学高学年の頃、冬は特別な季節だった。
妹や弟、近所の同級生たちと集まり、川の土手まで歩いて行く。
スキー板は肩に担ぎ、革のバンドが少しきつく感じられた。

土手の斜面を何度も滑り、雪を踏み固めて簡単なジャンプ台を作り、勢いよく飛び出しては転び、全身雪まみれになって笑い合った。

夕方、家に帰ると手袋はぐっしょり濡れ、靴下まで冷たくなっている。
それをストーブの前に並べ、時々向きを変えながら乾かす。

ストーブの石炭の匂いと、濡れた毛糸が温まる匂いが混じり合い、不思議と落ち着く時間だった。そんな記憶が、この寒い朝の空気と重なり、胸の奥を静かに温めてくれた。

明るい気持ちになる言葉
寒さの中にこそ、心を温める記憶が静かに息づいている。

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