体内時計のメカニズム

睡眠を調節するメカニズムには、二つの機構があります

恒常性とは、体内を一定の状態に保って生命を維持しようとする働きです。
睡眠と覚醒が交互に訪れるように保っているのが恒常性維持機構です。

睡眠不足の度合いによって決められます。

 

睡眠が足りないときほどメカニズムが強く作動し、長く、深く眠ろうとします。

 

体内時計機構は、十分に眠った翌日でも、夜になって一定の時刻になると自然と睡眠がやってきます。

 

睡眠が始まるタイミングを、脳の中にある体内時計が管理しています。

 

体内時計はその人の毎日の生活リズムを正確に記憶し、睡眠と覚醒にスイッチを切り替えます。一方、体内時計は繊細です。

 

さまざまな刺激や条件によってズレを生じたり、微妙なズレを修正したりしています。

 

刺激によるものは食事や運動、疲労、精神的なストレスなど数限りなくありますが、大きな要素は光です。

 

まぶしい朝日、夕暮れどきの薄れゆく光、活動まぶしいネオン、寝室の照明などこうした光がすべて体内時計を狂わせる要因となります。

不眠症や時差ぼけの改善薬

メラトニンという物質があります。
メラトニンは脳の松果体(しょうかたい)という部分で分泌されるホルモンです。

 

光の刺激と逆の働きをします。
夕方から夜にかけて産生され、深夜にもっとも高い数値を示し、朝になると全く産生されなくなります。

 

メラトニンは脳の睡眠中枢に作用する物質と考えられています。
朝になってメラトニンが産生されなくなるのは、睡眠中に終わりを告げる合図です。

 

睡眠覚醒リズムは、外界の環境変化と脳内にある調整機構と両方の作用を受けながら微妙なバランスで成り立っています。

レム睡眠とノンレム睡眠

レム睡眠とノンレム睡眠では、眠っている場所が異なります。
レム睡眠では身体が眠り、ノンレム睡眠では脳が眠っています。

 

脊椎動物にとって、良質のレム睡眠を取るには、頚椎を安定させる枕、敷き布団が必要。

 

レム睡眠とノンレム睡眠は通常、一晩の眠りの間に4〜5回ずつ繰り返されています。
身体の眠りレム睡眠は、全睡眠時間の約25%。

 

脳は運動指令を遮断し、筋肉の緊張を解除することで、身体に十分な休息を与えます。
脳自体が休んでいません。

 

日中に体験したさまざまな情報を記憶の一時的な貯蔵庫から呼び出し、合成し、定着させようと、活発に働きます。

 

交感神経も緊張して、脳に血液をどんどん送り込んでいます。
新しい体験をたくさんした日には、レム睡眠は長くなるといわれます。

 

知能指数(IQ)の高い子どもは

普通の子どもに比べ、レム睡眠の時間が長いといわれます。身体が眠っている間に処理しなければいけない仕事がそれだけたくさんあるということです。

 

レム睡眠中には、自律神経の乱れが起こりやすいという特徴もあります。
自律神経は、意志と関係無く体内組織の機能を支配し、調節する神経です。

 

自律神経の働きが変調をきたすと、心拍数や呼吸回数が不規則になり、心臓病や脳血管障害の引きがねとなることがあるので、成人の場合には注意を要する睡眠です。

ノンレム睡眠は脳の休息

高等な動物では、複雑な脳機能を司る大脳皮質が発達しています。
大脳皮質を十分に休ませ、エネルギーを回復させることがノンレム睡眠の目的です。

 

自律神経の状態を見ても、ノンレム睡眠中は心身をリラックスさせようとする副交感神経が活発になり、振動数のゆるやかな脳波が現れます。

 

ノンレム睡眠時には、レム睡眠時よりも目覚めにくいという特徴があります。

 

ノンレム睡眠1段階

眠っているように見えても、電車が最寄の駅に着いた瞬間に目覚し、何事も無かったように降車した経験はありませんか。
脳が眠っているとはいっても、極めて浅い眠りです。

 

睡眠段階2

首を保持することが出来ません。
となりの女性に頭をもたれたり、押し返されて窓に頭を預けたりしながら眠っていますが、車内アナウンスだけでは聞こえているので、最寄の駅に着いたら自分で目を覚ませます。

比較的、浅い睡眠です。

 

睡眠段階3

かなり眠りが深くなります。
最寄の駅に着いても自分では起きることができません。

 

難駅か乗り過ごして、ぱっと目覚めて周囲をキョロキョロ見回すといった状態です。
睡眠段階4では、終点に着くまで熟睡が続きます。

 

駅員さんなどに揺り起こされるまで、まったく気づくことがありません。

 

ノンレム睡眠が深いということは、それだけ目覚めにくい状態にあるということです。
ノンレム睡眠には、重要な役割があります。

 

疲労の回復や子どもの成長に必要な成長ホルモンが大量に分泌されるのもノンレム睡眠中です。

 

私たちが健康に生きるためには、脳と身体にとってバランスの良い、質のよい睡眠が必要です。

 

交感神経と副交感神経は正反対の作用を持つ自律神経であり、脳や脊髄の内部で常に拮抗しながら働いています。

 

交感神経が強く作用しているとき、活動的、精力的です。
副交感神経が優勢なときには、心身ともに静かで落ちついた状態になります。

 

自律神経を必要に応じて切り替えが上手くいくときが心身ともに調子の良い状態です。
上手くいかなければ体調不良です。

 

緊張の連続で過度のストレスがかかったり、逆にダラダラとやる気の無い状態から抜け出せないことになります。

 

長期化は、だるさ、倦怠感、めまい、動悸、食欲不振、異常な汗かき、ほてり、冷感、身体の各部に痛みなど、ありとあらゆる不調が生じます。

 

これらの症状の多くは、自律神経の調節機能が変調をきたし起こります。

 

自律神経の働きは、睡眠中には副交感神経の働きが高ぶっていくため、十分なノンレム睡眠を確保すれば、疲労も緊張も解消されます。

 

朝、スッキリ起きた瞬間からやる気です。熟睡のもたらすポジティブ効果です。

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