レトルトパウチ

缶詰よりも進化したパック保存

レトルト食品は、レトルトパウチ食品ともいい、気密性のある袋(パウチ)に食品を詰めて密封し、加圧高温殺菌釜(レトルト)で加熱殺菌したものです。

 

保存方法のねらいも原理も、瓶詰めや缶詰と変わりませんが、高温加熱に耐えるプラスチックフィルムなどの開発がレトルト食品を誕生させ、扱いが飛躍的に簡便になりました。

 

缶詰の丸缶は中心部まで熱を通すのに時間がかかりますが、レトルトパウチは厚みがないので加熱殺菌時間を短くでき、品質劣化させず、保存することができます。

 

軽くて取り扱いが簡単で、袋のまま湯の中に入れて温めるだけで、食べられるといった即席性もあります。

 

アルミ箔を含まない二層フィルムの包装のものは密封度が劣るため、三層フィルムのものに比べて、賞味期間が3〜6ヵ月と短いですが、電子レンジで温められるという利点があります。

 

レトルト食品のほかにも、真空包装、ガス置換包装、無菌充填包装など、さまざまな新しい保存技術が開発されています。

 

真空包装は、食品を缶やビンなどに詰めた後、内部の空気を除いて真空状態に近づけた保存法。

 

酸素濃度が低下するため、微生物の増殖を抑えることができることと、同じに酸素による油脂類の酸化を防ぐことができます。

 

ガス置換包装は、真空包装から発展した保存法で食品を包装した後、酸素の変わりに窒素ガスを注入します。

 

たとえば、プラスチックフィルムでポテトチップスを真空包装すると、食品が変形してしまいますが、窒素ガスを注入することで防げるようになります。

 

無菌充填包装は、酵母などの微生物をろ過して保存する方法で、無加熱保存できるので、生ビールの保存などに利用しています。

冷凍による保存

冷凍保存は、食品を凍らせて微生物の増殖を抑え、0℃以下で保存する方法。

 

冷凍食品とは、一般には、消費者がすぐ使えるように、下処理や調理を行ない、急速冷凍をして包装された食品を指します。

 

食品衛生法上の定義では、工場で作られてから消費者の手に渡る直前まで、品温をマイナス18℃以下にして保存流通させることが義務付けられています。

 

食品に含まれる水分は、栄養成分などを含んだ溶液状になっているので、純粋の水の氷結点の0℃では凍結しません。

 

氷結点は食品によって違い、0℃以下で凍り始め、食品中の水分のおよそ90%以上が氷結すると食品の温度低下し、冷凍状態になります。

 

冷凍までの時間が30分以内の場合を「急速凍結」といいます。
食品内の氷結晶は小さく、細胞組織を破壊しないので、味、風味、食感、色、栄養などの品質が良好に保てます。

 

反対に、冷凍までの時間が長い場合を「緩慢凍結」といい、氷結晶が大きくなるため、食品の細胞壁を破壊し、解凍したときに液汁が流れ出て、味や食感が悪くなってしまいます。

 

家庭の冷蔵庫での冷凍は、緩慢凍結。
緩慢凍結では、長期間品質を保つことはできません。

 

食品をなるべく小さく薄くしたり、下調理または調理してから、冷凍するなどの工夫でいくらか効果が高まりますが、市販の冷凍食品には劣ります。

 

冷蔵庫と冷凍の間で保存するチルド、氷温、パーシャルフリージングもあります。

 

チルドは冷蔵より低い0℃近辺で食品を保存する方法、氷温は0℃〜食品の氷結点との間で保存する方法、パーシャルフリージングはマイナス3℃で保存する方法です。

 

いずれも食品を冷凍しません。冷蔵よりは長期間保存できる方法として使われています。

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