気持ちのメカニズム

体調によっておいしさの感じ方が違う

たとえば、風邪を引いたり、歯が痛かったりといった体調が悪いときは、何を食べてもおいしくないという経験は誰にもあります。

 

風邪を引いて吐き気がする、お腹が痛いなど、消化器に不調があれば、当然食欲はなくなります。

 

二日酔いで気持ちが悪いというときなども同じです。
歯やのどが痛かったり、口内炎ができていたりすると、噛んで飲み込むことに不快感を伴なうので、空腹感はあってもおいしさが半減します。

 

体調と同じに、食事をするときの精神状態も、おいしさを大きく左右します。

 

同じ食事でも、好きな人と楽しい会話をしながら食べる場合はよりおいしく感じ、気まずい相手と気まずい会話をしながら食べる場合は、味気なく感じます。

 

先入観でおいしさが左右され、どの場合にしても、食べたいという積極的な気持ちがあるかないかによって、おいしさは影響されるといえます。

 

体調がよいとき、気分よく食事をしたときに、同じ料理でも普段よりもおいしく感じられる理由は、ほかにもあります。

 

健康であれば、摂取した食物がスムーズにエネルギーとして消費されて、血糖値が下がり(お腹が空いた状態)ます。脳内の視床下部外側部が刺激され、食欲が起こってきます。

 

食べたいという気持ちが、快感に関係する、脳内麻薬様物質ドーパミンの分泌を促されているので、食べ物を積極的に受け止めることで、心地よくなると考えられます。

おいしいは体によい

おいしく食べると、消化・吸収がよくなる

食べ物のおいしさをより感じるには、体調がよく、楽しい気分で食事をすることが必要。

 

おいしいと感じられたとき、体内でガストリンというホルモン様物質が分泌し、食物の消化・吸収をスムーズに行ないます。

 

おいしいという快感を味わうと、自律神経の交感神経・副交感神経がバランスよく働き、脳内麻薬様物質ドーパミンが分泌し、体が活性化、免疫力が高まります。

 

おいしさに関係している、DIT(食事誘導性体熱産生)とは、摂取した食物を消化・吸収するときに、体から体熱が発散される作用のことで、DITが高まると、代謝がよくなり、体が活性化されます。

 

同じ食事でもおいしいと思って食べると、DITが高まります。

 

そのため、糖尿病などの病人食も栄養面を整えるだけでなく、おいしさの追求も必要と見直され、楽しい雰囲気で食事ができるよう考えられています。

 

このようにおいしさは、食べ物をきちんとエネルギーとして使われ、体が健康を維持することに、大きく関わっています。

 

どんなに栄養面に優れた健康食品でも、毎日まずいと思って摂っていると、効果はどうでしょうか。

 

栄養バランスよく食物を摂ることは、健康であるために大前提ですが、これが体内できちんと活用されるためには、おいしさが必要です。

 

そのためには、お気に入りの器を使い、気のおけない友人と楽しく会話をしながら食べるなど、食事環境を整えることも大事。

 

同じものを食べても、おいしいと感じることで、唾液の量が増え、咀嚼、嚥下がスムーズになり、消化がよくなる。胃液の分泌が増加し、消化がよくなる。

 

五感が刺激され、中枢神経を活発化させるなど、体にはよりよい効果があります。

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