歯周組織とは
歯を支える力が弱くなり、歯が抜ける
人は生まれたときは歯がなく、乳歯が生え始めて、それが永久歯に替わり、高齢になると歯が抜けていきます。
歯が1本もなくなってしまった老人も珍しくありません。
歯はこのように発育・成長・老化に伴なって変化していきますが、老化についていえば、歯が抜けるのは歯自体の変化によるものではありません。
その原因は、歯を支える組織(歯周組織)の老化や病気にあります。
歯の主体は象牙質で、その外側をエナメル質が包んでいます。
エナメル質は、成分の97パーセントがハイドロキシアパタイトで、人間の体の中でいちばん硬いが、それでも長い年月の間に磨り減ったりします。
歯の本体を老化しないわけではないが、恐ろしいのは歯周組織の老化です。
歯周組織は、歯槽骨、歯根膜、歯肉などからできています。
歯槽骨は顎から立ち上がっている骨で、年を取ると、他の骨と同じように歯槽骨も骨量が減ってきて、高さも低くなってきます。
次に、歯と歯槽骨を連結している歯根幕は主にコラーゲンからできていますが、繊維構造が年を取ると変質してきます。
また、歯肉に萎縮してきます、その結果、歯の根元は、食物のカスが溜まりやすく、そこに微生物がついて、歯垢や歯石ができます。
それらが炎症の原因となり、歯周病が起こります。
歯周病が起こると、歯槽骨の低下や歯肉の萎縮が一掃すすんで歯を支えられなくなり、歯が抜けてしまいます。
歯は1本でも抜けると、正しい噛み合わせができなくなり、残った歯も弱らせ、次から次へと抜けてしまいます。
噛むことの効果とは
食事のとき、あなたは何回噛んでいますか?
一度の食事で噛む回数は、戦前には1,400回、現在では600回と激減しました。
余り噛まなくてよいような、軟らかい食品が多くなり、よく噛んで食べることが、忘れがち。
よく噛むことで、さまざまな効果が期待できます。
虫歯・歯周病の予防
噛むことの一番の効能は、唾液がよく出るようになります。
1日に1,500ccも分泌される唾液は、その流れで口の中を自浄する作用を持ちます。
食物中の酸を中和する作用で虫歯・歯周病の予防をします。
発がん抑制
唾液に含まれるペキオシダーゼは、発がん生物質の毒性を抑える働きがあります。
それにはよく噛んで食べ物と唾液をよく絡ませることが大切です。
ゆっくり約30回(三十秒)で毒性が1〜2割薄まります。
他にも、脳を活性化することからぼけ防止や、肥満防止などの効果も期待できます。
これからは、軟らかいモノばかりでなく、噛みごたえのあるものを顎を使ってよく噛み、食事にゆっくり時間をかけるように心がけてください。
しっかり噛めて、食事がおいしく食べられることはとても楽しいです。
口を開き、会話を楽しみ、声をしっかり出して笑うことは、身も心も爽快になります。
口の元気は、からだの健康、老化防止に深く関わっています。
口腔ケアは、歯の病気や口臭を防ぐ
高齢になると、入れ歯の使用や詰めたりかぶせたりした、歯に食べ物が残存し、口腔が不衛生になりがちで、自覚症状のないまま歯周病になったり、歯の根っこに虫歯を引き起こしやすくなります。
高齢になると、歯茎が退縮し、歯の根っこが出てくる症状が多く見られ、放って置いたり強い力で歯磨きすると、歯茎の部分が削られて、冷たい物が凍みたり痛みを感じたりする原因になります。
入れ歯を使用している人は、残存歯と入れ歯の間が不潔になり、虫歯になりやすくなる。
入れ歯の手入れは、口に中に炎症や雑菌の繁殖
口臭を防ぐため、食後と就寝前の入れ歯洗浄が大切です。
食後は、なるべく時間を置かないですぐ、入れ歯を取り外し、洗ってください。
食後は、落として、流れたり入れ歯が欠けたりするのを防ぐため、下に水を張り、水を流しながら入れ歯専用のブラシで洗ってください。
残った歯や歯のない歯茎も、軟らかい歯ブラシで優しくマッサージをするとよいです。
熱いお湯は変形の原因になるので絶対にいけません。
入れ歯の手入れがよくないと、口臭を放ったり、粘膜が赤く腫れたり、出血の原因になり、これはカンジダ菌の繁殖の原因ですので、一日一回は洗浄剤で殺菌するとよいです。
歯の病気は、歯の被害だけではありません
歯周疾患がからだ全体のさまざまな病気を引き起こす誘因となっています。
口は第一の消化器官と呼ばれるように、ものを噛み、唾液とともに体内に送り込む働きをします。
歯肉が炎症を起こしたり、膿で汚れた状態になると過剰繁殖した細菌が粘膜や血液を通って全身を巡り、腎臓・心臓・肝臓・肺等に炎症を引き起こします。
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