耳も遠くなる
高い音が聞こえなくなる
自覚するのは、早い人でも50歳を過ぎてから、そして、ほとんどの人は70歳を過ぎてからようやく聴力のおとろえに気がつくようです。
耳は、外耳、中耳、内耳からなっていて、音は外耳道というトンネルを通って、鼓膜を振動させます。
鼓膜の振動は、中耳にある3つの小さな骨(耳小骨じしょうこつ)に伝えられ、内耳の中にあるカタツムリの形をしたしかけ(蝸牛かぎゅう)に到達します。
ここで振動は、神経刺激の形に変えられ脳に送られます。
年を取ってくると、鼓膜から蝸牛までの振動伝達の系にも、蝸牛から脳までの神経伝達の系にも、おとろえが起こってきます。
また、単一の音は聞こえても、言葉の意味を正しく理解できないことが起こることが、聞き取りの能力が年とともにおとろえてくるのは、脳の老化の問題です。
聴力の低下は個人差がとても大きく、遺伝的な要因もありますが、環境の影響も大きいといえます。
例えば、大きな音にさらされつづけると、聴力の低下が起こります。
電車の中でヘッドホンのボリュームを上げて聞いている若者を見ていると、将来が心配になります。
老年性の難聴の対応策は、補聴器がありますが、これは基本的には音を大きくする器械です。
聞き取り能力の低下の解決にはならないために、高価な器械を買っても、すぐに放棄してしまうことになりかねません。
聴力のおとろえを感じたら、専門医の指示を受けることが望ましいです。
皮膚の乾燥
みずみずしさが失われてくる
皮膚は、他の器官と違って外から見えるため、皮膚の老化は外見的にもっとも目立ってしまいます。
年を取ると、皮膚はたるんでシワがより、大抵は25歳頃から小ジワができ始めます。
年とともに、シワは大きく深くなり、数が増え、範囲も広がってきます。
また、シミなど、皮膚の一部に斑点状に色素が増加した場所ができたり、逆に色素が失われた場所ができたりします。
そして、次第に乾燥して、カサカサになってきます。
皮膚の表面をよく観察してみると、決して平らではありません。
盛りあがったところ(皮丘ひきゅう)とへこんだところ(皮溝ひこう)があります。
毛孔や汗の出る孔(汗孔かんこう)があります。
皮膚を垂直に切って断面を見ると、皮膚は表皮と真皮からできており、表皮はいくつかの層からできていて、一番外側には皮脂膜というアブラの薄い層があります。
皮脂膜の下には、角質層と呼ばれるバリアーの役目の層があります。
皮脂膜と角質層は皮膚の水分を保ち、水が蒸発してしまうのを防ぐ大切な役目を担っています。
年を取ると、毛孔の中にある皮脂膜の働きがおとろえてきて、アブラの分泌が不足してくる、角質層の水分を保存する能力を低下して、さらに汗腺の働きもおとろえて、汗の量が減ってしまうなどのことが重なって、表皮は水分を失い、乾燥してきます。
乾燥は、シワの原因でもあります。
若い間は、皮溝は規則正しく並んでいたのに、年を取り乾燥してくると、皮溝に方向性があらわれ、ある方向のものだけ深くなってくることが、小ジワです。
皮膚と紫外線
紫外線は大敵で大きなシワの原因
深くて大きなシワは、真皮の問題で、真皮のコラーゲン繊維の量の減少や変質が、弾力性を失わせます。
真皮には、コラーゲン繊維に加えて、弾性繊維という繊維成分があり、皮膚の弾力性に関わっています。
この繊維にも年を取ると異常があらわれ、結果、皮膚は弾力性を失ってたるに、深くて大きなシワができます。
皮膚の老化には、他の器官に見られない点があり、それは、皮膚は体の一番外側にあるので、外界からの影響を直接受けます。
日光、暑さや寒さ、乾燥、洗剤、化粧品などの影響を受け、なかでも大きな影響を持つのが、日光、紫外線です。
皮膚が日光に長い間さらされると、深いシワができたり、シミができるなど老化の兆候が目だって現われます。
紫外線は、コラーゲン繊維や弾性繊維の分解酵素を誘導します。
紫外線はメラニン色素の合成を誘導します。
メラニン色素は紫外線を吸収して体を守る防御物質です。
若いうちは、日光(紫外線)に当たることを止めると、メラニンの増産が止まります。
年を取るとこのコントロールが効かなくなって、ところどころに過剰生産を止めない場所ができることが、中年を過ぎた人のシミなどの主な原因と考えられます。
ある年齢を過ぎたら、乾燥対策(アブラ分と水分補給をすること)と、紫外線対策(日焼けサンスクリーン前の活用)を心がけることが必要です。
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