年齢とともに、臓器の中のコラーゲンの量や質が変化していきます。

コラーゲンと老化

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コラーゲンと老化

骨のコラーゲン量が減る

年を取ると皮膚のコラーゲン量は減る

いろいろな臓器で見られる老化や老年病は、このようなコラーゲンの加齢変化に関係があります。

 

まず、量的な変化です。皮膚や骨では、コラーゲンの量は高齢になると減少します。
皮膚の真皮の部分では、コラーゲンの繊維がゆるくからに合って、3次元的な網目構造を作っています。

 

これが皮膚の弾力性・伸縮性のもとで、力が加わると網目構造は変形しますが、
力が除かれるとばねのように元に戻ります。

 

年を取ってくるとコラーゲンの量が減少するため、コラーゲンの繊維がまばらになり、
1本1本も細くなって、からみが少なくなるような変化が皮膚の弾力性を失わせ、
たるみや深いしわの原因になると考えられます。

 

骨は、コラーゲンの繊維の周りに、ハイドロキシアパタイトという
無機物質(カルシウムを含む化合物)が沈着してできた構造体です。

 

年を取ると、骨の量、コラーゲンとハイドロキシアペタイトの両方が減少して、
骨の中がスカスカになってきます。

 

その結果、骨の強さが弱まり、折れやすくなります。
骨量の減少がある値を超えると、骨粗鬆症という病気です。

 

このように高齢になると皮膚や骨でコラーゲンの量が減るのは、
コラーゲンの合成と分解のバランスが壊れてしまったからです。

 

皮膚の場合は、繊維芽細胞が老化して、コラーゲンの合成力が低下してくるのが第一の原因です。
コラーゲンの分解が速まってくるともいわれています。

 

コラーゲンの増加と老化

量が増える臓器もある

皮膚や骨の様に、もともとコラーゲンがたくさん存在していた臓器では、
高齢になるとコラーゲンの量が減ってきます。

 

一方、腎臓、肝臓、心臓などでは、高齢になると、コラーゲンの相対的な量が増えてくるといわれています。
腎臓、肝臓、心臓などの臓器の機能の中心は細胞です。

 

腎臓には腎臓特有の、また肝臓には肝臓特有の何種類かの細胞があり、
それぞれの役割を果たしています。

 

このような臓器では、多数の細胞があるため、細胞間を埋めるコラーゲンの量は多くはありません。

 

ところが年を取ってくると、いろいろな原因で細胞がだんだん死滅して、
細胞の数が減少してきて、細胞が減った分を埋め合わせるように、コラーゲンが増えてくるのです。

 

一般に臓器はこのような性質を持っおり、ウイルスの感染によって肝臓の細胞がたくさん死ぬと、
それを埋めるようにコラーゲンを盛んに作るので、肝硬変という病気になります。

 

細胞が死ねば、臓器の働きは低下します。
コラーゲンが増えると臓器は硬くなり、これは肺や心臓の動きを妨げられます。

 

また、コラーゲンが増え過ぎると細胞と血管や細胞どうしの間に障壁ができることで、
細胞に必要な栄養物や、細胞から排泄される老廃物の運搬に支障をきたすことになれば、
細胞の活動はますます弱められて、死ぬ細胞が増え、
その埋め合わせのコラーゲンが増えるという悪循環に陥ってしまいます。

 

コラーゲンそのものの老化

生理的橋かけ、老化橋かけ

コラーゲンの量的変化は、コラーゲンそのものというよりも、
コラーゲンを合成したり分解したりする細胞の老化には原因があります。

 

しかし、コラーゲンそのものもまた老化します。
コラーゲン繊維の性質は、年齢とともに変化します。

 

ヒトの腱のコラーゲン繊維を酸に浸すと、ふやけて体積が増します。
赤ちゃんの腱のコラーゲン繊維は8倍ぐらいふやけるが、75歳の老人ですと3倍くらいにしかふやけません。

 

膨潤の低下は25歳ぐらいからはじまります。
このような変化はコラーゲン繊維の分子と分子の間にできる橋かけで説明がつきます。

 

橋かけは、コラーゲン分子のテロペプチド内のリジンやヒドロキシリジンが
アルデヒドに変換され、複雑なしくみでできます。

 

これはコラーゲン繊維が必要な強度を獲得するための生理的プロセスです。
一方、おとなになった後に、この生理的な橋かけとは別の橋かけが、分子の間にできてくると思われます。

 

高齢になると、この老化橋かけがコラーゲンの分子間に何ヶ所もでき、
その結果、コラーゲン繊維は柔軟性・伸縮性を失っていくと思われています。

 

このような老化橋かけができることが、血管が硬くなったり、関節が硬直したりすることの原因の一つと考えられ、心臓や肺の機能の低下や、皮膚のたるみ、しわの原因のひとつになっているかもしれません。

 

では、どんなしくみで老化橋かけができるのか?

 

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